御嶽山の爆発に驚いたのは信州人

ライティング・サポーターズ

2014年09月30日 23:14

オンタケサンという響きは、長野県人の私の世代なら子どもの頃から体に染み付いているはずです。そう、盆踊りのときの、「木曽節」。今回の御嶽山爆発のニュースで一番驚いたのは長野県人だったかもしれません。

だって、まず御嶽山が火山であり爆発する?? しかも3000メートル級の山だったなんて。場所ですら岐阜県境の王滝村って位置を即座に言えた人はいたでしょうか。長野県って長いので特に私の住む北部の人たちには馴染みが薄い・・・という印象でした。

信仰の山として昔から男性がよく登っていたというのは、母から昨夜電話で聞いた話です。今は亡き祖父が晩年毎年登っては、「今年も登れた」と喜びを子どもに話していたそうです。昔は楽しみではなく、信仰のために人々は登っていたのです。山登りの原点とそのリスクを思い知らされた災害でした。

数百人もの登山客が1日に登っていた上、若い登山者の快晴の美しい青空に映える紅葉とともに書かれたつぶやきが・・・爆発直後にTwitterやFacebookでシェアされ拡散しました。胸が締め付けられる思いが広がりました。臨場感あふれる登山者の撮った映像を闇雲に検索し続けたのは私だけじゃなかったのではないでしょうか。

さて、海外ニュースサイトにも即座にニュースがアップされました。王滝村や長野県のウェブサイトには外国人への観光案内としてMt.Ontakeが紹介されている上、観光ガイドブックや観光地紹介サイトにも英語で詳しく御嶽山は紹介されていて、今回、外国人観光客が被害にあったという報道がないことが不思議なくらいです。

長野県の外国人向け観光サイトGo!Naganoにも即座に爆発のニュースを掲載し、市民で在日米国人がボランティアで問い合わせに今も応えています。

山の日を制定して、登山客として海外からも観光客を呼び込もうと長野県はやっきになっています。災害の際に外国人観光客への対応はどうするのか・・・。海外からは今や「地震や津波や原発の国・・・そして火山も爆発する国なのか!?」と、恐れられています。観光客を本当に海外からバンバンと呼び込む必要があるのでしょうか。なんだかわからなくなってきました。

記:寺澤順子
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